船外機の寿命は??【現役漁師】が教える船外機の疑問!!

今回は初心者ボートオーナーやこれから船外機を購入しようか悩んでいる方に向けて、実際に使用して感じる【4st船外機】について書いてみたいと思います。ボートの使用用途によって相違はあると思いますが出来るだけわかりやすく解説してみたいと思います。少しでも参考になれば嬉しいです。

*個人的な感想も含まれる為、間違った内容の可能性もあります。あくまでも体験談として捉えて下さい。

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『船外機の換装(載せ換え)のタイミング!』はこちら→https://bruna2.com/outboat-timing/

船外機とは

初めに『船外機』ですが、一般的にボートのエンジンと言えばイメージしやすいと思います。字の通り、「船の外にあるエンジン」の事で小型船舶(40ft以下)で使用される事がほとんどです。

2馬力~425馬力まで製造されています。*YAMAHA船外機の場合

そのため、トルクよりも機敏性が重視されガソリンエンジンが主流になっています。

*ディーゼルエンジンの船外機も有り

簡単に船外機のメリット・デメリットを挙げてみると、、、

メリット

・小型・軽量化が可能(ディーゼルエンジンと比べ)

・メンテナンスが容易(換装含め)

・チルト機能がある

・機敏性

・低騒音

・低価格(ディーゼルエンジンに比べ)

デメリット

・燃費効率が悪い(ディーゼルエンジンと比べ)

・後方重心になる(船体の最後部に設置するため)

・釣り等でトップカウルが邪魔になる

・構造が複雑(故障が多い?)

直ぐ思い付くのは上記のものです。

デメリットもありますが、船外機特有のメリットが多くあります。

その中でも一番のメリットはメンテナンスがしやすい事だと思います。オイル交換や部品交換など船外にあるので作業スペースの心配もなく、初心者でもメンテナンスしやすいメリットがあります。また、エンジン自体がダメになっても直ぐ載せ替え(換装)する事ができるので船内機と比べ工賃が安く済みます。

船体の強度やスペースの問題もありますが、2機掛け(複数)も可能なので馬力の調整やトラブル対策が出来ることも大きなメリットだと思います。

チルト機能

ドライブ船(船内外機)にもチルト機能はありますが、船外機の大きな魅力の一つであるチルト機能は浅瀬の航行や漂流物がペラに巻き付いた時などに威力を発揮します。

実際の様子

プレジャー使用の方は滅多にそういった体験をする事はないと思いますが、出航頻度が多くなるとペラにロープを巻いたり浅瀬を航行しなければならない事が意外とあります。

漁船(シャフト船)のペラにロープなどが巻き付いた場合、対処法は潜って取り除くしか方法がありません。夏場の日中は特に問題ないと思いますが、冬場や夜間などにトラブルが起きる事もあります。

*数名からそういった体験談を聞いたことがあります、、、。

初心者には

考え方は人それぞれですが、初めて船を所有する方には船外機をオススメします。*プレジャーで釣りがメインの方

メンテナンスやトラブル発生時(ペラ周囲)の事を考えると、船内機・船内外機は少しハードルが高いと思います。特に初心者のうちはアンカーやシーアンカー使用時にペラにロープを巻く可能性が高いです。悪天候時(強風・激流)には想定外の事が起こります。

手頃な20~30ftぐらいの船外機ボートだと需要も多いので、乗り換えの時にも比較的楽に売却できると思います。船外機に乗り慣れてからステップアップ(船内機)するのが理想的です。

使用用途や出航頻度

上記では船外機をオススメしていますが、デメリットもあるので使用用途や頻度をしっかり吟味する必要があります。長距離移動(深場がメイン)や乗船人数・荷物を多く積む(遊漁船等)事が想定される場合には船内機(ディーゼルエンジン)の方が相性が良くなります。

本業としてやっていく場合には船内機(ディーゼルエンジン)一択です!

ディーゼルエンジン

船外機の寿命

船外機について色々と書いてみましたが、初心者の方が一番気になるのは「(寿命)どれぐらいもつの??」だと思います。

一概にこれぐらいとは言えませんが、自分の感覚的に自動車と変わりません。

よく言われているのが、、、 【 車の10万㎞  =  船外機 1000hr】

自分の船外機の場合、1600hr 製造から15年経過。(令和4年5月時点)

*3000hr超の船外機もザラにあります。

当たり前ですが、メンテナンスを疎かにして乱暴な運転をすれば直ぐ壊れるし、我が子のように大切に扱えば長く使えます。ただ、車と比べると使用環境が過酷なので故障・修理が多いと思います。

「車よりも手が掛かる」と思っていて下さい。

実際には船体・船外機・トレーラーのメンテナンスが必要になります。ボートを購入するのは意外と簡単です。維持するのが大変なので放置されたボートが問題になっていると思います。

オイル交換
トレーラーのメンテナンス
船体の補修(FRP)

長く付き合う為に

船外機を長持ちさせる為には日頃のメンテナンスが一番重要です!

自分でできるメンテナンスはもちろんですが、メーカーによる修理も発生するので住んでいる地域にあるメーカーで船外機を決めることも重要だと思います。*部品調達や出張費がかかるため

また、運転にも気を遣う事でエンジンの負担を軽減する事ができると思います。

・急発進、急停止しない(ギアの負担)

・スロットル全開航行しない(8割程度で航行)

・航行後には十分アイドリングしてから停止する(エンジン冷却)

・使用後にはしっかり水洗いする(潮対策)

・継続的に使用する(長期間放置しない)

上記の事を実践するだけでも寿命に大きく影響すると思います。

「物を大切にする」という当たり前の事ができれば何も心配する事はありません。

経年劣化で塗装が剥げてくるので日焼け対策も大切!

しっかり考えてから

このブログを見てくれている人は同じ海好きだと思うので、マイボートの購入は大歓迎です!

しかし、放置船などが全国的に問題となっているのが現状です。それだけ、購入後の維持が難しいという事だと実感しています。金銭的な問題もあると思いますが、オーナー自身の意思の強さ(海・ボートへの愛情)が本当に必要です!

決して「お金・時間があるから」などと安易な考えで購入することだけはしないで下さい。船を維持するという事は想像以上に大変です、、、。定年後にボートを購入して放置している方も何人もいます、、、。(体力低下、病気などで)

少し不安を煽るような内容になってしまいましたが、、、

このブログが少しでも役立てば嬉しいです。

*基本的な知識があるだけでも大きな武器になります!不安な方は本などで知識を深める事も大切です!

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