初心者ボートオーナー必見!アンカリングの基本!

今回はプレジャーボートオーナーに向けてアンカリング(釣り)の基本を説明してみたいと思います。実際に行ってみるととても技術がいる作業のアンカリング。実際の手順などわかりやすく解説したいと思います。少しでも参考になれば嬉しいです。

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やる事は単純

まず簡単にアンカリングを説明すると『イカリを海底に掛けて船を固定する』ですが、これが釣りの為のアンカリングになると意外と難しいです!

自分の場合グルクン釣りでアンカーを使用しますが、水深40mあるため単純にロープは50m~60mぐらいになります。ピンポイントで魚を狙う場合、少しのズレが致命的になります。釣果を出すためには狙ったポイントにいかに正確にアンカーを掛けるかになってきます。

※アンカーとロープについては別の記事に書いているのでここでは割愛します。https://bruna2.com/anchor/

外す事も考えて

正確なポイントにアンカーを掛ける事が難しいと書きましたが、アンカーを外す事も意外と大変です。実際には外す時の事も考えてアンカーを落とさなければなりません。少し注意するだけなので実践する際は後述する事を忘れず意識して下さい。

魚が集まる場所は

アンカリングの手順の前に魚が集まる場所を簡単に説明したいと思います。

単純に魚が居る場所はフラットな場所よりも隠れる場所がある「根」の周囲です。グルクンなどはある程度決まった根の周囲にいますが、実際にはその日の『潮上』に集まっている事が多いです。なのでアンカーを掛ける場所は根の潮上です!!そういった場所には回遊魚などの大物も居る可能性が高いです。

イメージ図1では左から右に潮が流れています。魚群が集まる場所は根の左側の水色枠の潮上になります。潮の流れが逆に右から左になった場合は根の右側の水色枠が潮上になります。

イメージ図1
グルクンの群れ

アンカリングの手順

それではアンカリングの手順を説明していきたいと思います。

流れとしては

  1. アンカーを打つポイントを決める(釣りをするポイント)
  2. 航跡を確認する
  3. アンカーを打つ
  4. アンカーを外す

1,アンカーを打つポイントを決める

初めに魚探を見ながら魚が居る位置を確認します。魚群が確認できたら周囲を少しだけ探索して、根の端っこがどこなのかを確認します。*起伏が激しい場所にアンカーを打つと外れなくなる可能性が高まります。できるだけ根の端にアンカーを掛けるイメージを持ちましょう。

2,航跡を確認する

ポイントが決まったらそのポイントから風上に向かって30m程進みます。一旦ボートを止め中立のままボートがどこに流れていくのか確認します。風と潮が一緒の向きであれば直線(イメージ図2)で流れていくのでポイントに合わせやすいですが、風と潮の向きが合わない場合は不規則な航跡になります。この状況の時に船長の経験の差が出ます。

イメージ図2

3,アンカーを打つ

航跡が確認できたらポイントよりも上流に移動して、ポイントに向かってボートを流していきます。この時に注意して欲しいのはしっかりボートが止まってからアンカーを下ろす事です。常にアンカーが引っ張られている状態をキープします。ボートの向きが安定しない状態でアンカーを下ろすと変な角度でアンカーが掛かってしまい最悪の場合、ロープが根に巻き付いて取れなくなる場合があります。

アンカーが海底を引っかいている感触を確認しながら少しずつロープを出していきます。アンカーが下向きになるにはある程度ロープを出さないといけないため、テンポよくロープを送って下さい。

アンカーが掛かったらロープにゆとりがあるのを確認してからクリートに結んで下さい。*ロープが風上方向に斜めになっていればOKです。

ワンポイントアドバイス!
・アンカーが根の潮上ではなく、根の頂上や潮下に掛かった場合はやり直して下さい!大物の可能性が低くなります。
・風や潮の流れが緩い場合はボートが色々な方向に振られます。ロープはあまり出さないようにしましょう。*ロープが海底の岩に巻き付く恐れがあります。

4,アンカーを外す

水深よりも余分にロープを出してアンカーを掛けているので、最初に余分に出たロープを回収します。ロープの向きを確認(風上)してスローの状態で前進します。※ペラに巻かないように注意。テンションが張った状態になったらギアを中立にしてロープを手繰ります。最初は強いテンションなので手繰れないと思いますが徐々にテンションが抜けてくるのでロープが真下方向に向くまで巻き取ります。*あまり強く手繰る必要はありません。腕の力で手繰れる分のロープを巻き取って再度クリートに結んで下さい。

ロープが最短距離になった状態で風上方向にスローで前進します。*アンカーが外れるとロープテンションが急に抜けます!見逃さないように注意して下さい。

なかなか外れない場合には風上方向から少しずらしてテンションをかけてみます。ロープや船体に過剰な負担がかからない程度に回転数を上げるとアンカーの爪が伸びて外れる場合があります。

なかなか外れない時には

外し方を簡単に説明しましたが、なかなか外れない時には人力でテンションをかけたり抜いたりして、海底のアンカーの感触を確認します。少しでもアンカーが動いている感触があれば、時間をかければ外れます。しかし、全く動く感触がなくロープだけが引っ張られている感覚の時は諦めた方が、、、。

*ジギングの根掛かりを外すイメージです。

なかなか外れない時には刺激を与えてみます。
海底の岩ごと上がってくる事もありました。

どうしても外れない場合にはロープを切断します。自分のボート(21フィート)の場合6mmのロープを使っているのでボートの力で切る事ができますが、10mm以上のロープを使っている場合は無理にテンションをかけると船体が壊れる恐れがあるので、最短の距離で切断するしかありません。

使用しているロープの強度が分からない場合は無理せず切断して下さい。修理代を考えるとアンカー・ロープ代の方が全然安く済みます。

漁師の知恵

師匠から教えてもらったアンカーの回収方法を載せてみたいと思います。*アンカーウインチがないボートのやり方です。

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実際のアンカーとロープの連結(カラビナを使用)

アンカーを外した後に人力で40mそのまま引き上げてもいいですが、ブイを使うと楽に回収できます。

ブイを使った回収

アンカーをブイで浮かせた状態でロープを回収します。どういう仕組みかというと、、、

メインのアンカーロープに針金を付けます。針金はアンカー側に向くように

ブイに小さめのカラビナを付けてロープを滑るようにします。(できればステンレス製)

アンカーを外した後にメインロープにブイのカラビナをかけて、ボートを前進させてブイがアンカーに近づくように誘導します。*ブイの位置をしっかり確認してペラに巻かないように注意して下さい!

ブイのカラビナがロープに付けた針金を超えていたらOKです。

この状態になればボートを止めた時にアンカーがブイにぶら下がっている状態になるので、浮いているブイを回収するだけになります。ブイよりも風上にボートを移動して回収すればとても楽です。

経験あるのみ

今回アンカリングを説明してみましたが、やる事は単純作業です。しかし海上条件が毎回違う為、そう簡単にはいきません!初心者であれば尚更です。

何回も経験する事で正確なアンカリングができるようになります。焦らず一つ一つの作業を丁寧に行ってください。

安全で事故のないマリン生活を楽しみましょう!

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