エンジンが掛からない⁉実際にあった船外機のトラブルと対処法! 

今回はこれまで実際に体験した船外機のトラブルを紹介したいと思います。

日頃しっかりとメンテナンスをしていても、経年劣化等による予想外のトラブルが起きる事があります。

同じ船外機を使っている方や、実際にトラブルが発生した時にこの記事が少しでも役に立てば嬉しいです。

過去記事(エンスト編)はこちら→https://bruna2.com/f-zero/

一番の恐怖です

自分のような漁師やプレジャーボートオーナーが海に出る時に一番恐れている事は、、、

「エンジンが掛からなくなる」事だと思います。

出航前であれば中止にすれば済む事ですが、出航後、外海に出てエンジンが掛からなくなると本当に恐怖です、、、。

体験した事がないボートオーナーさんがほとんどだと思いますが、この機会に是非自分が一人で海に出てトラブルに遭遇してしまった時の事を想像してみて下さい。

事前準備はとても大切です。パニックにならない為にも対処法を少しでも考えておくようにしましょう。(海保の番号118や知り合い漁師の番号等)

原因は色々

エンジンが掛からなくなる原因は色々とありますが、初歩的なミスとして・バッテリーあがり・ガス欠 が代表例だと思います。

その他にも色々な原因でエンジンが掛からなくなる事がありますが、ある程度の予測がつきます。今回は予測困難だった実例2つを紹介したいと思います。

 実例①

最初の実例は4馬力のYAMAHA船外機で起きたトラブルです。*写真はありません、、、。

20年以上前のモデルなので現在は改善されていると思いますが、参考までに書いてみます。

症状としては初めは時々エンジンが掛かりにくくなる程度でしたが、最後は全く掛からなくなりました。ただ、スターターコイルを引いてる感触としては全く掛かる気配がないわけではなく、何回か引けば掛かりそうな感覚でした。

自分ではどうする事もできなくなったので修理依頼すると、業者から直ぐに連絡がありました。

原因はまさかの『ストップボタン』!!

ゴム製のストップボタンが劣化して縮んで常にボタンが押された状態になっていたのが原因でした。

その状態ではエンジンが掛かるはずがありません、、、。ゴムをちぎって隙間を空けると直ぐに掛かりました。あまりにも予想外の原因だったので逆にビックリしました。

現在、小型船外機を使用していて同じような症状がある方はストップボタンに異常がないか確認してみて下さい!現在、異常がなくても正常な状態をしっかり画像で保存しておく事も有効だと思います。

実例②

続いては現在使用しているYAMAHA船外機 F90BETで起きたトラブルです。

使用年数が10年を超えてそろそろ換装も考えないといけない時期になりましたが、これまで特に大きなトラブルなく経過。

出航前も特に異常はなく、走行中も何も問題ありませんでした。

当日は凪だったのでいつもより遠出をして漁を開始する事にしましたが、、、。

ポイントに着いてギアをニュートラルにすると急にエンジンストップ!

再度、エンジンを掛けようとしましたがセルは回るもののエンジンが掛からない!!

陸から結構離れていたので急に恐怖が襲ってきて心臓バクバク、、、。

まずは落ち着く事を考えて、深呼吸して原因を探る事に。

燃料→フィルター→配線類→バッテリー→スイッチ(鍵)類など全て確認しましたが異常なし。

自分では原因がわからないので同じ海域で漁をしていそうな先輩漁師や師匠に連絡すると、奇跡的に師匠が近くを航行していたので助けに来てくれました。隣に人がいるだけで安心、、、。

症状を伝えてエンジンをみてもらうと、どうやら回転数を調整するスロットルケーブルが怪しいとの事。

更に調べていくと、ギアを抜いて回転数を上げた状態にするとエンジンが掛かりますが、元のニュートラルの状態だとエンジン停止する事がわかり、アイドリング値が低い事が判明!!

アイドリング値を調整するネジが緩んでいるのが原因でした。要はアイドリング値が0になっているという事。それでは掛かるはずがありません、、、。

船外機を正面からから見ると赤丸の所にあります。

黄色↑のナット(6mm)が緩んで赤↑のネジ山が低くなった状態になっていました。

進水から約15年間の振動等でナットが緩んだと考えられます。

想定外の原因だったので本当にびっくりしました。

師匠が居なければ海上保安庁にお世話になっていたと思います。本当に感謝しかありません。

この時は6mmのスパナが無かったため、応急的にゴムを隙間に挟んでアイドリング値を強制的に上げて何とか帰港しました。それ以来ボートには最低限の工具を積んでいます。

*アイドリング値の調整は必ず業者に依頼して下さい!コンピューターで再設定が必要との事です。緊急時以外触らないようにして下さい。

何が起こるかわからない

今回はこれまで経験したトラブルの中でも特に印象に残っている事例を紹介しましたが、これ以外にも数々のトラブルを経験しています。自然相手の仕事なので本当に色々な事が起きます!特に海では何が起こるかわかりません!

日頃から出来る限りのメンテナンスを行い、常にトラブルを想定した行動や対処法を考えておく癖を付けましょう!絶対、役に立つ時がきます。

今後も少しずつ体験したトラブルを載せていこうと思っています。このブログが少しでも参考になれば嬉しいです。

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