ほとんどの方が木材を使ったDIYからスタートすると思いますが、慣れてくると色々な物が作れるようになり、木材だけではなく鉄の加工も必要になる場面が出てくると思います。そんな方に向けて鉄工の手順や注意点など書いてみたいと思います。これから鉄工にチャレンジしようと思っている方の参考になれば嬉しいです。
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意外と多い?
特にマイホームを購入した方であれば自分の好きなようにリフォームする事ができるため、壁に棚を設置したりオシャレな看板・絵などを取り付けたりすると思いますが、意外と鉄の加工が必要な場面が出てくると思います。
『ここに穴があれば、、、』とか『少しだけ切りたいな、、、』とかちょっとした加工でも鉄だから断念したという人も中にはいると思います。
木材と比べると難易度や危険性は高まりますが、注意して作業すれば自身でも簡単な鉄の加工ができるようになります。
今まで妥協していた方はこの機会にぜひ鉄の加工にもチャレンジしてみて下さい!
必要な道具
鉄の加工に必要な道具ですが、基本的には木工と一緒です。付属品が鉄用になるだけです。
鉄を切断するには金ノコで手動で切ったり、ガス切断など専用の機械で切ったりしますが一番手軽なのがディスクグラインダーです!
万能工具であるディスクグラインダーですが、鉄工の場合使い方を間違えるとかなり危険です。必ずハンドル付きを使用しましょう。
パイプやアングルなど幅10cmぐらいの物を切る場合に使用する高速切断機。材料をしっかり固定できるのでとても安全です。
穴を開ける時には電動ドリルやボール盤を使用しますが、今回はDIYなので電動ドリル・インパクトドライバーで説明します。
様々な電動ドリルがありますが、今後本格的にDIYを始めたいと思っている方は国産メーカーのドリルを購入してください。
電動ドリルは持ってないけどインパクトドライバーはあるという方もいると思います。
一応、インパクトドライバーでも穴開けは可能ですが使用範囲が狭い事と、振動でドリルビットを痛めたり折ってしまう恐れがあります。
出来るだけ電動ドリルを使用しましょう。正直、自分もインパクトドライバーをよく使います、、、。
作業時の服装ですが、木工と違い火花が出るので綿素材の作業着で保護メガネ・皮手袋を装着して作業して下さい。
切断
まず切断ですが、今回はパイプを例にして説明したいと思います。
まず、切る位置を決めます。パイプなど円柱の材料に印を入れる場合は長方形の紙(封筒など)を巻いて印を付けます。
ディスクグラインダーですが、右回り(時計回り)に回転しているので砥石の右半分で切るようにして下さい!!
一番危険なのが天辺付近です!キックバック(自分に向かって飛んできます)するので絶対に天辺で切ってはいけません!!
材料をしっかり固定して、印に合わせて切っていきます。この時注意して欲しいのは引く方向に切る事です!
手前側に引いてくる事で接触面は天辺から離れていきます。
ある程度切込みを入れたら材料を回転させて、再度引く方向に切っていきます。
パイプを回転させずにギリギリまで砥石を入れ込むと手前と天辺の二ヵ所が接触してしまいます。とても危険なので出来るだけ砥石の浅い位置で切るようにしてください。
この状態だと、切込みに入っている砥石が少しズレただけで割れたり、かなりの振動が伝わってきます。慌てず切りやすいポジションにしてから作業して下さい。
切った後は、、、
写真はアングル材を切断機で切ったものですが、バリがあり断面がザラザラしています。
研磨用砥石でバリ取りして表面を滑らかにして下さい。
高速切断機で切った場合に特に多いです。
表面と側面の両方研磨します。
穴開け
今回はインパクトドライバーを使った穴開けを説明したいと思います。
穴を開ける材料はフラットバー(3㎜)です。
まずは穴を開ける位置を決めて、ポンチでキッカケを作ります。
印をしてそのまま開けようとすると必ずズレます。正確に開けないといけない場合は必ずセンターポンチを使って下さい。
今回は6㎜の穴を開けますが、いきなり6㎜のビットで開けるわけではありません。
*馬力のある電動ドリルを使用すれば、一応開ける事は可能です。
写真のように段階的に穴を大きくしていきます。
2㎜→3㎜→4㎜のように
理由として
- 穴の正確性を高める
- ドリルビットが長持ちする
- 電動ドリルへの負担軽減
などがあります。
あまり細いドリルビットだと押し付けた時にたわむので、自分の場合は2㎜のビットからスタートします。
穴開けの際の注意点としては強引に押し付けない事と長時間回転させない事です。
特に古いドリルビットになるとスムーズに穴開けできない事がありますが、強引に押し付けて無理に開けようとすると電動ドリルへの負担やビットが熱を持って折れる事があります。
スムーズに切り込んでいかない場合には再度センターポンチを使ったり、違うサイズのドリルビットを使う事で進める事ができます。
*グラインダーでドリルビットを研ぐ方法や専用のオイル(切削油)もありますが、今回は割愛します。
材料が貫通したら6㎜のビットまで段階的に広げていくか、ステップドリルで広げていきます。
5㎜以下の厚さであればスムーズに開ける事ができます。
ステップドリルを使った場合、穴が少しだけ楕円になる場合があります。綺麗な円形にしたい場合は使わないで下さい。
20㎜以上のサイズもあるので結構大きな穴を開ける事ができます。*インパクトドライバーでは不可
意外と簡単
道具とやる気さえあれば鉄の加工も意外と簡単です。
しかし、木工とは違い火花が出たり材料や道具が高温になるので作業する時には十分注意してください。
そんな自分も何度も火傷しています、、、。
危険は伴いますが、鉄の加工が出来る事によって作品のクオリティーが格段にアップします。
誰でも最初は初心者です。このブログが鉄工を始めるキッカケになれば嬉しいです。
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