沖縄の青い海が軽石だらけ、、、。本島北部(西海岸)の現状

10月中旬頃からニュースになっている軽石。初めは直ぐなくなるだろうと思っていましたが、かなり深刻な問題になってきました。

実際の砂浜の様子と漁師への影響について書いてみたいと思います。

軽石対策の記事はこちら→https://bruna2.com/float/

最初の異変

現在、大量に打ち上げられている軽石ですが自分が最初に異変に気付いたのは10/16です。

水深100m前後でジギングしている時、周辺の潮目に何かが溜まっているのを発見しました。近づいてみると小さな粒々だったので何かの卵だろうと思い、特に気にしていませんでした。

その釣行後は海が時化て出航できませんでしたが、日に日に軽石のニュースが流れるようになり漁港や海岸線が大変な事に、、、。

2カ月で1300km

軽石は小笠原諸島の海底火山・福徳岡ノ場の噴火(8月)で発生したもので約2カ月かけて沖縄へ漂着しています。風や潮流の影響だけでこれだけの距離を移動してきた事を考えると自然の力に驚かされます。

海岸や漁港の様子

普段は白浜で綺麗な海岸線も灰色の筋があちこちで見られます。

波打ち際には漂流している軽石が広大に広がっています。

普段の心地よい波の音とは違い、擦り合う音で異様な雰囲気です。長時間眺めているとセメントに見えてきます。

形や大きさは様々ですが、大きい物でソフトボールぐらいあります。少し強く握ると割れるぐらいの硬さです。

防波堤や入り江、河口部など普段から漂流物が多い所には特に軽石が溜まっています。

漁港内にもじわじわ軽石が溜まり、特に辺士名漁港から北方の漁港は深刻な状況です。

軽石の被害・今後の予測

軽石の量が増えてから出てきた問題として、養殖魚が軽石を間違えて食べて死んでしまったり船のエンジントラブル(冷却水のフィルター詰まり)が起きて航行不能になったり、漁業被害が起き始めています。更に水質汚染でモズクの養殖にも影響が出ているとの事なので、今後新たな問題が出てくる事が予想されます。

専門家の予測では本州・四国にも被害が出る事が懸念されています。原発の冷却水(海水使用)にも支障が出る恐れもあるとの事なので、漁業以外にも影響が出る可能性があります。早めの対策が必要です。

今後の対策

現在は各漁協独自の判断で回収作業を行っていますが、それには限界があり市町村や県の早急な対応が求められます。

また、回収しても保管・処分場も膨大な面積が必要になってくるので、何か有効活用できるようなアイデアも必要になると思います。

漁業に携わる者として出来る限り協力をしてこの問題に取り組んでいきたいと思います。

前進あるのみ

新型コロナウイルスが落ち着き始めて、やっと普段の生活に戻りつつあった矢先の軽石問題。一気に地獄に突き落とされた気分ですが、下を向いていても何も始まりません。

『海を綺麗にする期間』『自然と向き合う期間』と捉えて前向きに進んでいこうと思います。

一日でも早く、あの綺麗な海に戻る事を願っています。

漁に出た時に撮影した綺麗な海も過去記事で載せています。

興味のある方はこちらも覗いてみて下さい。過去記事→https://bruna2.com/seafarm/

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