農家が教える美味しい県産マンゴー!【沖縄の農業(ビニールハウス栽培)】

今回は今が出荷のピークを迎えるマンゴーについて書いてみたいと思います。一年間の作業工程も載せているので興味のある方は覗いてみて下さい!

マンゴーの種類

現在、沖縄で栽培されているマンゴーは数種類ありますが特に有名なのがアップルマンゴー(アーウィン)だと思います。

うちの畑で栽培しているのはアップルマンゴー金蜜マンゴーの2種類です。

アップルマンゴー(アーウィン)
金蜜マンゴー

見た目はアップルマンゴーの方が美味しそうですが、実は金蜜マンゴーの方が糖度が高く密かに人気が出てきています。

基本的には両方ともハウス栽培で作業工程もほぼ一緒ですが、収穫時期が若干違います。アップルマンゴーよりも金蜜は少し遅い出荷になります。

ハウス栽培の理由ですが、簡単に言うと雨と風除けの為です。色々とトラブルの元になるのでハウス栽培が基本です。*詳細は割愛します。

一年の流れ

簡単に一年の流れを説明したいと思います。

マンゴーの開花は2~3月ぐらいなので、その前の1月にビニールを張ります。

ハウス用のビニール

一旦伸ばして配置します。ビニールにも裏表があるのでしっかり確認して張っていきます。

ビニールの所々に紐を結んで反対側まで投げます!それを引っ張り上げて張っていきます。

この時に活躍するのがペットボトル!結びやすいファンタのペットボトルがおすすめです(笑)

出来るだけ人数がいた方が作業がスムーズですが、二人でもビニールを張る事ができます。

スプリングという針金で全体を固定して紐で押さえつければ終了です。

うちにはハウスが4棟あるので全部同じ工程で張っていきます。

2月中旬ぐらいになると花が咲き始めます。

マンゴーの花

受粉にはミツバチなどの虫の協力が必要ですが、一番活躍してくれるのはハエです!

少し前に、このハエの件で色々と騒がれていましたが、、、正直これぐらいの事を気にしていたら農作物はほとんど食べられないと思います。それを言い出したら根菜類の方が気になると思います、、、。

4~6月

受粉が終わると小さな実がたくさん付きますがそれを選別して良い実だけ残していきます(摘果)

摘果

色々とトラブルの実も多いです。

1つの花に対して最終的には2,3個まで減らします。理由は実を大きくする為です。

この頃には吊り上げ作業でハウス内は紐だらけになります。この作業も大変です。

ミニマンゴー

実が多いと一つ一つが小さくなります。成長しない実はミニマンゴーとして出荷します。

以前は商品価値がなく、農家が食べたり知り合いに配っていましたが今では売られています!

金蜜マンゴー

アップルマンゴーに比べると緑一色で美味しそうに見えません、、、。

7月~

順調に成長したマンゴーに袋がけをします。

袋をかけていても中の色(真っ赤)がはっきりと分かります。自然落下していれば出荷です!

最終工程

出荷時のミニマンゴー
規格品は傷付けないように大事に取り扱います。

きれいに拭いて傷のない実を出荷します。

良いマンゴーの実は全体が真っ赤になります。

全体が真っ赤なマンゴー(秀)
黄色が混じっている実
黄色と緑が混じっている実

マンゴーは色・形・大きさでランク分けされており、それによって値段が全然違います。真っ赤な実の方が高くなります。

ランクによって味にも違いがあると思いますが、正直一般の人が大差を感じないと思います。

アップルマンゴーの果肉
金蜜の果肉
両方を比べるとアップルマンゴーの方が濃いオレンジ色をしています。

金蜜マンゴーは全体が黄色になります。アップルマンゴーと比べると美味しそうには見えませんが、めちゃくちゃ甘いです!直ぐに違いがわかるレベルです!

箱詰め

マンゴーの時期になると配送料がお得になります。8割は本土へ配送されます。

その他の作業

簡単に一連の流れを載せてみましたが、その他にも色々と大変な作業があります。

ハウスの上での作業もあるので危険も伴います。

ハウスの補修作業
天井のネットを補修

意外とネットが硬いので針を通すのが大変です。かがんだ姿勢なので腰も痛くなります。

ハウスの補強や補修も必要です。

補修前

経年劣化で骨組みが錆びるので取り替えます。

錆でボロボロのハウス
補修後

沖縄は台風がよく来るので補強や補修をしっかりしないと倒壊する恐れがあります。また、近年の温暖化の影響で実の日焼けが発生します。日焼け防止のネットを張ったりなど本当に手間がかかります。

マンゴーの値段を見て高いと思う人もいると思いますが、そういった工程を経てマンゴーが栽培されています。そういった事を理解してマンゴーを見てみて下さい。

食べ頃の合図は

マンゴーの食べ頃を説明したいと思います。

ブルーム

収穫直後には実に白い粉のようなものが付いています。これはブルームと呼ばれ新鮮な証拠です。

このブルームが付いている時にはまだ食べ頃ではありません。

食べ頃のマンゴー

ブルームが消えて、実がテカテカした時が食べ頃です!

自分らはこの状態を「汗をかいた時」と表現しています。

食べ方はご存知の方が多いと思うので割愛します。

冷やして食べる人が多いと思いますが、甘みを堪能したいのであれば常温で食べるのがおすすめです!

最後に

あまり大きな声では言えませんが、、、。農家が本当に美味しいと思うマンゴーは、、、

「ミニマンゴー」です!

あと、甘さ重視であればアップルマンゴーよりも金蜜マンゴーがおすすめです!!

コメント

  1. マツイシ ユウセイ より:

    直接、買いに行けたりしますか?
    友人が沖縄マンゴーに感動したみたいで、アップルマンゴー2個入りを
    20個。
    それ以外に良いマンゴーの2個入りを
    3個。
    と、美味しいマンゴーを1セット
    買う予定です。

    JAに行くつもりでしたが、
    美味しいのはミニマンゴー。
    のコメントにも惹かれています。
    説明を聞きながら、買える方が
    いいので、コメントしました。

    次の水曜日。
    24日に買いに行きたいです。

タイトルとURLをコピーしました