今回はFRP船の船体補修(トップコート)について書いてみたいと思います。
初心者でも比較的簡単な作業なので、オモリやジグ等で付いた船体の小キズの補修に挑戦してみて下さい!
本格的なFRP補修をする前のいい練習になると思います!
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FRPとは
まず初めに船体に使われているFRPですが、ざっくり言うと『ガラス繊維を樹脂で固めた物』です。
詳細は割愛しますが、とても優れた素材で近年の小型船舶はほとんどFRPで作られています。
そのFRPで形成された船体にトップコート(船体の白色)が吹き付けられています。
*実際には型に積層して形成していくので工程が違います。
FRPの補修の様子。ガラス繊維にはガラスマットとガラスクロスがあります。*写真はガラスマット
FRPの上に塗るのがトップコートです。硬化剤1%を混ぜて硬化させます。
アンカースタンドのマウントを作成。
小キズはトップコートのみ補修!
大きな破損はFRPの補修も必要ですが、程度の軽い小キズの場合は表面のトップコートのみの補修で済みます。
船首(ステム)部分の欠け
バウデッキの欠け。*アンカーが当たって破損、、、。
このような表面だけのキズは意外と多いと思います。釣りの最中、オモリやジグを誤ってぶつけた場合など、、、。
そのままにしておくと破損部分が大きくなり船体の劣化を早めてしまうので、出来るだけ早く補修する事が望ましいです。
作業工程
初めに破損部分をペーパー(400番程度)で均します。
余白も5mm程度削ります。表面をキレイに拭いて養生します。
マスキングテープで養生したらトップコートに硬化剤(1%)を混ぜます。
ネットショップで必要な分(小分け)を注文できるのでとても便利です!*小分けは割高になりますが、長期間保管すると劣化するので必要な分(最小限)を注文して下さい!
*インパラフィンとノンパラフィンの違い
・インパラ→最表面(塗り収め)で使用
・ノンパラ→中間層(次積層がある)で使用
ここで注意してほしいのは適当に硬化剤を入れない事です!
ちゃんと容器で量ってから混ぜるようにして下さい!硬化不良を起こします。
100cc単位で作れば分かりやすいです!
あと、作業時の天気も重要です!気温・湿度の状況が悪い時にも硬化不良の原因になります。
気温・湿度が低い日(春・秋)が適しています。*直射日光や湿度は大敵です!
多めに塗って半日程、硬化させます。
硬化しているのを確認してテープを剥がします。
ペーパー(1000番程度)で表面を滑らかにしてコンパウンドで磨けば完成です!
補修場所によって、、、
補修作業自体はとても簡単ですが、補修する場所によって難易度が変わってきます。
デッキ部分の平らな場所は簡単ですが、ハルの側面や船底部分になるとトップコートが垂れてくるので形成が難しくなります。少し硬化させた状態で塗るなど応用が必要になってきます。
何回か経験すれば要領がわかり綺麗に仕上げる事ができるようになります。
本格的なFRP補修も
今回はトップコートの取り扱いについて説明してみましたが、こういった経験を積むことで本格的なFRPの補修も上手に出来るようになると思います。
「あとでやろう、、、」ではなく気付いた時に行動する事が、後々プラスになって返ってくると思います。
大切なマイボートをいつまでも綺麗な状態で保ちましょう!
このブログが少しでも役立てば嬉しいです。
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